2016年8月25日より、デューカスコピー・ジャパンの取引プラットフォームJForexの次期バージョンβ版の提供が開始されました。
現時点では、β版はデモ口座専用となっていて本番環境ではまだ利用できませんが、とりあえず現行バージョンと何がどう変わっているのか、さっそく利用して調査してみました。
JForexベータ版の利用方法
下記ページにアクセスします。
https://www.dukascopy.jp/japan/japanese/forex/trading_login/
ダウンロード版 JForex内の「デモ版JForex3(β版)」をクリックします。
※上の画像はFirefoxブラウザを使用した場合の表示です。
dukascopy-jp_3.jnlpを開くダイアログが表示されるので、プログラムで開くを選択し「OK」ボタンをクリックします。
このアプリケーションを実行しますかと表示されたら「実行」ボタンをクリックします。
デモ口座のログインIDとパスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックすると、JForexが起動します。
JForexβ版での変更点
フラットデザインを採用
β版のデザインは流行のフラットデザインを採用し、シンプルかつポップな感じになっています。
新規注文パネルにスプレッドが表示されより便利に
こちらが以前の発注パネルです。
以下はβ版の発注パネル。
レートの2Wayプライス表示の真ん中にスプレッドが表示されるようになり、スプレッドが瞬時にわかるようになりました。
発注パネルから通貨ペアの切り替えが可能に
現行バージョンでは、銘柄リスト内に通貨ペアを登録した後に通貨ペアを選択して取引通貨ペアを切り替えていました。
β版では2Wayプライス表示の上に表示されている通貨ペア名の右端をクリックして一覧から選択することで瞬時に取引通貨ペアを変更することができます。
通貨ペア名右端のをクリックすると以下のように通貨ペア名のリストが表示されます。
リストから、取引したい通貨ペア名を選択すれば、銘柄リストに自動的に選択した通貨ペア名が登録され、取引通貨が変更されます。
また、2Wayプライス表示の上に表示されている通貨ペア名の右端ではなく通貨ペア名そのものをクリックすると、入力ボックスが表示され、文字を入力することで通貨ペアを絞り込むこともできます。
銘柄リストパネルに通貨ペアの検索機能が追加された
銘柄リストパネルから通貨ペアを追加する際に、検索ボックスを利用できるようになりました。
検索ボックスを使用すれば、追加したい通貨ペアを簡単にリストに追加できます。
一文字入力する毎に該当する通貨ペアをフィルタリング表示してくれます。
追加したい通貨ペア名横にある「プラス」をクリックすれば、銘柄リストに登録されます。
他にも、検索ボックス横の「+」ボタンからリストを表示させて通貨ペアを選択することが可能。
リストの一番上のボックスにキーワードを入力すれば、絞り込むこともできます。
インディケーターを表示させたいタイムフレームを選択できるようになった
現行バージョンのJForexの場合、インジゲーターを設定するとすべてのタイムフレームにインジゲーターが適用されていました。
β版では特定のタイムフレームのみにインジゲーターを表示するといった設定が可能になっています。
以下は現行バージョンのインジゲーター追加画面
以下はβ版のインジゲーター追加画面
インジゲーター追加画面はタブで設定項目が分割される形に変更されました。
アドバンスタブ内に「全ての期間にてインディケーターを表示」という箇所があり、デフォルトではチェックがついているのですが、そのチェックを外すと、右側にチャートのタイムフレームのチェックボックスが表示されるようになり、インジゲーターを表示したいタイムフレームを自分で指定できるようになります。
MT4では普通に利用できる機能でしたが、ようやくJForexでも可能になりました。
チャートへのインディケーターの適用がより簡単に
現行バージョンのWorkspaceパネルがナビゲーターパネルに名称が変更され、インディケーターという項目が新設されました。
これに伴い、現行バージョンのカスタム・インディケーター項目は、インディケーター項目の中に統合されました。。
以下は現行バージョンのWorkspaceパネル
以下はβバージョンのナビゲーターパネル
インディケーターの「標準搭載」項目を展開すると、JForexに標準搭載されているインディケーター一覧が表示されます。
適用したいインディケーターをチャートにドラッグ&ドロップするだけでインディゲーターを適用することができます。
ただ、ドロップした際にインディケーターの設定画面は表示されず、デフォルトの設定が適用されてしまうのでそこはまだ改善が必要かと思います。
ドロップ時にパラメーターの設定ができるようにしてほしいですね。
JForex全体を拡大表示するズーム機能搭載
設定メニュー、拡大から画面のズーム率を選択することで、JForexの画面を拡大することができます。
なお、チャート画面以外のところにマウスカーソルがある状態でCtrl+マウスの中ホイールを回転させることでも拡大縮小を行うことができます。
ポップアップによる注文通知機能
発注や決済を行った際に、JForexの右下部分に数秒ほど注文に関する通知が表示されるようになりました。
35種類のインディケーター追加
公式には35種類のインディゲーターを追加とありましたが、私が調べたところ以下の38種類が新たに追加されているようです。
- BBANDSFIB
- BBANDWIDTH
- CDMI – Chande’s Dynamic Momentum Index
- CHAIKIN_VOLATILITY – Chaikin’s Volatility
- CHOP_INDEX – Choppiness Index
- CQS – Chande’s QStick
- CTS – Chande’s TrendScore
- DARVAS_BOX – Darvas Box
- DISP_INDEX – Disparity Index
- EF_TRANSFORM – Ehlers Fisher Transform
- ELLOSC – Elliott Oscillator
- GANN_HILO – Gann HiLo Activator
- GANN_SWING – Gann Swing Oscillator
- GANN_TREND – Gann Trend Oscillator
- INERTIA – Inertia
- KBANDS – Keltner Bands(Based on ATR)
- KER – Kaufman’s Efficiency Ratio
- KURTOSIS – Kurtosis
- LRSI – Ehlers Laguerre Relative Strength Index
- MASS_INDEX – Mass Index
- MCCLHIST – MaClellan Histogram
- MCCLOSC – McClelan Oscillator
- MCCLSUM – McClellan Summation Index
- P/L – Profit/Loss
- R2 – R-Squared
- RAINBOW – Rainbow Charts
- RAINBOW_OSC – Rainbow Oscillator
- RAVI – Chande’s Range Action Verification Index
- RMTA – Recursive Moving Trend Average
- STARC_BANDS – Stoller Average Range Channels(STARC Bands)
- ST_CYCLE – Schaff Trend Cycle
- TCF – Trend Continuation Factor
- TII – Trend Intensity Index
- TOSC – Trend Oscillator
- TSI – True Strength Index
- TTF – Trend Trigger Factor
- VIDYA – Chande’s Variable Index Dynamic Average
- VQI – Volatility Quality Index
取引単位表示にロット(10万通貨単位)を追加
オプション設定画面、銘柄タブ、取引単位表示にて、「ロット(10万通貨単位)」を設定することができるようになりました。
取引単位表示にて、「ロット(10万通貨単位)」を設定すると、最少発注単位が0.01(1000通貨)に変更されます。
MT4と同じ感覚で取引数量を設定することができます。
プラットフォームのテーマが変更できる
現行バージョンではプラットフォームのテーマを変更することはできませんでしたが、β版ではプラットフォームのテーマを変更することができるようになりました。
設定メニュー、テーマよりテーマの切り替えが可能です。
現時点では、デフォルトのテーマと暗色のテーマの2つが選択可能なようです。
以下は、暗色のテーマを選択した状態のJForexプラットフォームです。
ストラテジー(自動売買ソフト)のサンプルを搭載
ナビゲーターパネル、ストラテジの「サンプル」内に以下の3つのサンプルソースファイルが搭載されました。
- BollingerBandExample
- SMACrossExample
- SMASmallExample
自動売買プログラムを作ってみたい人は、これらのサンプルソースを見て参考にすることができます。
その他
以上が主な変更点ですが、他にも細かなインターフェース上の変更や使い勝手が改善されていたりします。
例えば、板情報の総量表示が、現行バージョンだと上部にありましたがβ版は下部に移動しています。
また、板情報の上で右クリックすると、表示レベルを変更できたりします。
まとめ
軽く触っただけですが、現行バージョンよりは確実に使いやすくなっていました。
ただレポート関連は相変わらずWebレポートオンリーでいただけないです。
約定履歴ぐらいツール内でみれるようにしてほしいなぁ。
あと、自動売買関連の機能改善がなかったことも残念ですね。
今後の機能改善に期待したいと思います。
JForexは標準で数多くのインディゲーターが搭載されており、チャート関連も細かく設定できるので、使いこなせばかなり便利です。
興味がある方は是非β版も試してみてください。
コメント