デューカスコピー・ジャパン徹底検証と題して1回目は「デューカスコピージャパン徹底検証(1)どんなFX業者なのか?」を取り上げました。
今回は実際にデューカスコピージャパンで取引を行ってみましたので、取引ツールの使用感や感想等を書きたいと思います。
超短期裁量スキャルピングには向かない
私は、裁量トレードにおいては超短期のスキャルピングをよく行うのですが、そもそもJForexという取引ツール自体、超短期裁量スキャルピングを行うのには向いていません。
一般的な日本のFX業者のように2WAY表示の発注パネルはあるのですが、そこに決済機能が搭載されていないため、迅速なポジションコントロールがやりにくいです。
あくまで、デイトレードからスイングトレード向けの業者と思ったほうがよいでしょう。
チャート機能はかなり高機能
タイムフレームが豊富
JForexチャートのタイムフレームには、「ティック、3ティック、10秒、1分、5分、10分、15分、30分、1時間、4時間、1日、1週、1月、1ピップス、P&F(1ピップス×3)、Renko 1ピップス、3 Line Break」がデフォルトで選択でき、豊富なタイムフレームを用いてチャート分析が行えます。
しかも、オプション画面から自分で好きなタイムフレーム(2分足や2日足等)を作ることもできてしまいちょっと驚きました。
基本的なインジゲーターは標準装備
移動平均線や一目均衡表、ストキャスティクス、RSI等MT4で標準装備されているようなインジゲーターはJForexでも使用することができます。
パターン分析ツールが便利
このツールは、ダブルボトムやトライアングル等の特定のチャートパターンに合致している通貨ペア及び時間足を検索して提示してくれる面白いツールです。
いつも取引してる通貨ペアがいまいちな動きをしている時などに、他の取引しやすそうな通貨ペアを探すのに便利です。
約定履歴が取引ツールで直接見れないのは使いづらい
JForexでは決済したポジションの約定履歴をツール内で直接みることができません。
ツールのメニューから目的の報告書を選択すると、ウェブブラウザが立ち上がり、ウェブブラウザ上で確認する形となります。
直前に約定した取引履歴をすぐに確認したいと思ってもウェブベースだとちょっと不便ですね。
取引手数料はどれくらい?
以下は、実際に私が行った取引のポジション報告書内の一部をキャプチャしたものです。
表示されているものはすべて豪ドル円ですが1万通貨の取引でだいたい約56円程度の手数料となっています。
デューカスコピージャパンの手数料については、下記の通り条件によって手数料が割引されますが、今回の私の場合だと片道35円が適用されています。
実際の手数料の計算方法ですが、取引金額100万円あたり片道最大35円となります。
上のポジション報告書内の一番上のトレード結果を下に実際に計算してみます。
新規ポジションの手数料
建値79.893×10000通貨=798930(取引金額)
0.798930×35(手数料)=27.96255 小数点第3桁が四捨五入されるので、27.96円
決済ポジションの手数料
決済値79.926×10000通貨=799260(取引金額)
0.799260×35(手数料)=27.9741 小数点第3桁が四捨五入されるので、27.97円
合計
27.96円(新規)+27.97円(決済)=55.93円
一番上の取引の決済手数料と一致しますね。
小口トレーダーの場合は、低スプレッドのOTC業者で取引したほうが取引コスト的には有利だと思われます。
デューカスコピージャパンのスプレッド
デューカスコピージャパンのスプレッドは、常に変動しています。
平均スプレッドの情報は本家ホームページの下記URLで見ることができます。
https://www.dukascopy.com/swiss/english/marketwatch/average-spreads/
上のページで取得した2016年2月29日時点の1ヶ月間の主要通貨ペアの平均スプレッドを下記に掲載します。
ドル円
平均スプレッド:0.4
ユーロドル
平均スプレッド:0.2
ポンドドル
平均スプレッド:1.3
ユーロ円
平均スプレッド:0.8
ポンド円
平均スプレッド:1.9
豪ドル円
平均スプレッド:1.4
デューカスコピージャパンの板情報
デューカスコピージャパンはECN業者なので、板情報が見れます。
板情報はJForexの左側にある発注画面で確認できるほか、通貨ペア毎の独立した発注パネルでも表示させることができます。
JForex左側発注パネルの板情報
独立発注パネルの板情報
直近価格でどのくらいの注文があるのかを把握することができます。
まとめ
正直、裁量トレードツールとしてはJForexは使いづらいと思うことも多く、裁量用の取引ツールだけを考えれば、ユーザーの細かな要望を取り入れて常にアップデートさせている日本のOTC業者の取引ツールのほうがはるかに使いやすいです。
MT4もそうですが、自動売買機能がついている取引ツールはどうにも裁量トレード系はいまいちですね。
やはり自動売買に主軸をおいているということでしょうか。
ただ、JForexのチャート機能はかなり使えるのでチャート目当てに使用するというのはありですね。
取引ツールの使いにくさは使っていれば慣れるでしょうから、超短期のスキャルパー以外はその点はあまり問題にはならないかもしれません。
デューカスコピージャパンを使用するメリットはやはり、ECN業者であるという点とMT4とは違った利点のある自動売買機能を使用できる点でしょう。
どちらかに興味がある方はぜひ一度使ってみてはどうでしょうか。
JForexの自動売買機能に関しては、次回の記事で取り上げて見たいと思います。
デューカスコピージャパン徹底検証記事一覧
デューカスコピージャパン徹底検証(1)どんなFX業者なのか?
デューカスコピージャパン徹底検証(2)実際に取引をしてみた感想
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