MT4はマシンパワーをそれほど必要とするソフトウェアではありません。
もし使わなくなった少し古い型のPCを持っているなら、そのPCをMT4専用PCとして有効活用しないのはもったいないです。
私の家にも、Windows XP時代に使用していた以下の古い自作PCが眠ったままになっていました。
- CPU:インテル Intel Core 2 Duo 6400
- メモリ:2GB
- ハードディスク:80GB
- トレイの開閉に難のあるCD-ROMドライブ
今回はこの古いPCを、MT4専用PCとして復活させる方法を紹介したいと思います。
OSにはlinuxbeanを使おう!
Linuxbeanとは何ぞやという方が大半でしょう。
簡単に説明すると、軽快に動作するlinuxディストリビューションです。
なぜWindows XPではなく、Linuxなのか?ですが、Windows XPは2014年4月9日にマイクロソフトがサポートを終了しており、更新プログラムが提供されなくなったため、セキュリティ上危険な状態が残されたままとなっているからです。
Windows XPは、今でもオフラインPCとしてなら充分利用できるOSではありますが、セキュリティ的に問題のあるWindows XPをインターネットに接続できる環境で使用し続けるのは好ましくありません。
そこで、無料で利用できるLinuxを使おうというわけです。
古いPCを特定の用途で利用するために、わざわざ新しいバージョンのWindowsを購入する必要はありません。
そして、数あるLinuxディストリビューションの中から「linuxbean」を採用するのかというと、非常に軽快に動作するOSとなっているからです。
linuxbeanの特徴
- OSとしての動作が非常に軽い
- メモリが小容量(256MB )でも動く
- Wine標準搭載でMT4すぐにでも動かせる
- 初期状態で日本語が使える
- 初心者にも使いやすい
- .isoイメージのサイズが650MB程度なのでCD-Rメディアに焼ける
以下、linuxbeanプロジェクトページより引用です。
linuxBean は、「軽くて速くて即使える」ことを目標に据えた、ubuntu派生のLinuxディストリビューションです。調整しなくても日本語が 使え、すぐにネットに繋がり、欲しいソフトが簡単が探せる、Linux初心者が古いPCを再生させるための切り札を目指しています。
設計思想自体、MT4専用PCとしてPCを再生させるのにもってこいですね。
linuxbeanの必要動作環境は以下の通りです。
【12.04 推奨環境】
- ディスクの空き:8GB 以上
- CPU:i386 800MHz 以上
- メモリ:256MB 以上
【14.04 推奨環境】
- ディスクの空き:10GB 以上
- CPU:i686(Pentium M, Celeron M 以降)及びそれらと互換性のあるプロセッサ。(PAE必須)
- メモリ:384MB 以上
残念ながら以上の条件を満たしていないPCは今回の記事を利用した復活はできませんので注意してください。
うちの古いPCは上記条件をクリアしていますので、LinuxbeanをインストールしてMT4専用PCを構築したいと思います。
linuxbeanのダウンロード
linuxbeanインストールCDを作成するために、isoイメージファイルをプロジェクトページよりダウンロードします。
linuxbeanプロジェクトページ中ほどにダウンロードという項目があります。
今回は、2016年7月24現在の最新バージョンである14.04のlinuxbeanをダウンロードします。
「linuxBean 14.04 (Trifolium) 14.04.4-160415」をクリックすると以下のページが表示されます。
「bean14044-160415.iso」をクリックするとファイルをダウンロードしようとするので、PCにファイルを保存してください。
LIVE CDを作成する
LinuxbeanをCDから起動できるようにするためにLive CDを作成します。
CDを使用せずに、USBメモリから起動することもできます。
USBメモリから「Linuxbean」を起動したい場合は、「LinuxbeanをUSBメモリから起動する方法」を参照してください。
ダウンロードした「bean14044-160415.iso」ファイルを右クリックして表示されるメニューから「ディスクイメージの書き込み」をクリックします。
Windows ディスクイメージ書き込みツールが立ち上がります。
「書き込み」ボタンをクリックして書き込みを開始します。
処理が終われば、Live CDの完成です。
linuxbeanをインストール
先ほど作成したLive CDを利用してさっそく古いPCにlinuxbeanをインストールしていきましょう。
BIOSの起動ドライブの優先順位設定で、CD/DVDドライブを最優先に設定し、Live CDをCDブートで起動させます。
「Normal Live boot」を選択し「Enter」キーを押します。
LinuxBeanがCDから起動した状態になります。
画面中央の「LinuxBeanへようこそ」の画面を「OK」ボタンをクリックして閉じます。
画面左上にある「linuxBean14.04のインストール」アイコンをダブルクリックするとインストーラーが起動します。
ようこそ画面で「日本語」が選択されていることを確認して「続ける」をクリックします。
インストールを行うにはインターネットに接続されれている必要があるので注意してください。
「インストール中にアップデートをダウンロードする」と「サードパーティーのソフトウェアをインストールする」にチェックを入れ「続ける」をクリックします。
インストールの種類でどのようにインストールするのか設定します。
今回は、すでにインストールされているWindows XPをすべて消去して「linuxbean」のみのシステムにします。
そのため、「ディスクを削除してlinuxBeanをインストール」を選択し、「続ける」をクリックします。
ドライブの選択で、インストールするドライブを選択し、「インストール」ボタンをクリックします。
「ディスクに変更を書き込みますか?」という確認ダイアログが表示されるので「続ける」をクリックします。
Tokyoと表示されていることを確認して「続ける」をクリックします。
キーボードレイアウト画面で「日本語」が選択されていることを確認し「続ける」をクリックします。
赤枠で囲ったところをすべて入力します。
あなたの名前、コンピューター名、ログインに使用する(ユーザー名、パスワード)情報をすべて入力します。
コンピューターの名前は今回MT4PCとしました。
ログイン時にパスワード要求をされたくない場合は「自動的にログインする」を選択してください。
すべての入力がおわったら「続ける」をクリックします。
すると、linuxbeanのインストール作業が開始されるので、完了までしばらく待ちましょう、。
インストールが完了すると、上のダイアログが表示されるので、「今すぐ再起動する」をクリックします。
再起動すると、上のような選択画面が表示されるので「Ubuntu」を選択します。
「ログイン時にパスワードを要求する」を選択していた場合、ログイン時にユーザーを選択する画面が表示されるのでユーザー名をクリックします。
パスワードを入力する画面が表示されるので、インストール時に設定したパスワードを入力して「Enter」を押します。
ログイン後、上の「linuxBean 設定ウィザード」ダイアログが表示されると思います。
ここで、「Wineの文字化け対策」にチェックを入れ「OK」ボタンをクリックします。
以下の変更を適用しますか?と確認ダイアログが表示されるので、「OK」ボタンをクリックします。
Terminalが立ち上がり、「パスワードを入力してください」と促されるので、ログインパスワードを入力し、「Enter」キーを押します。
すると更新処理が実行されます。
「処理が完了しました」と表示されたら、「エンター」キーを押して画面を閉じます。
パッケージインストールのログファイルが表示されるので、右上の×をクリックしてウィンドウを閉じます。
以上で、linuxbeanのインストール作業は終了です。
お疲れ様でした。
最後に
Linuxbeanがインストールできたら、次はLinuxbeanにMT4をインストールします。
MT4のインストール方法は、「linuxbeanにMT4をインストールする」で解説しているので、そちらをご覧ください。
MT4で自動売買させるためにハイスペックPCをわざわざ使うのはもったいないです。
もし使っていない古いPCを持っている方は、ぜひLinuxでの運用にチャレンジしてみてください。
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